発達障害の種類
私達人間は誰でも、生まれてから成長する過程において、肉体的にも精神的にも少しずつ発達しながら成長していきます。肉体的な部分の発達なら、目で確認できるので障害がある場合には、早い段階で把握して、適切な治療を受けることが可能です。しかし精神的な面における発達は、目で確認することができないことが多く、本人も周囲も気づかないまま大人になるケースはとても多いのです。 発達障害には、いくつかの種類があります。 大きく分けると3つあります。 |
自閉症スペクトラム(ASD)
対人関係・社会性やコミュニケーション能力に難しさがあり、興味や関心の幅が狭い
物事に強いこだわりがあります。同じ行動を繰り返したり、相手の気持ちを察するなどの
曖昧なことが苦手であり、柔軟な対応が難しく誤解されやすい
広汎性発達障害やアスペルガー症候群は、診断基準の改訂で総じて自閉症スペクトラムと呼ばれる
注意欠陥・多動障害(ADHD)
注意力や集中力が長く続かないために落ち着きがないと見られたり、考えることなく衝動的に行動する傾向にある
またルールが守れなかったり、忘れ物や失くしものが多い
という特徴があります。
学習障害(LD)
読字障害(読みの困難)、書字表出障害(書きの困難)算数障害(算数、推論の困難
これは文字通り、学習をする際に必要となる能力が欠けているというもので、「話す」「聞く」「書く」「読む」「計算する」「推論する」という能力のうち、特定のものが著しく苦手となります。
勉強を本格的に始める小学生入学後に分かることが多い
知的発達に遅れはなく、聴覚・視覚機能にも問題がないにも関わらず、症状が出ることもあり
一つの症状だけでなく複数の症状が出ること
発達障害の特徴
うちの子は他とは違う?育てにくい?
小さい時は、特に目に見えて気付きにくいものです。
1人目などの初めての子育ての時は育てにくいな大変だなと思っても
こんなものなのかなと思ってしまいます。
自閉傾向がなくても現れる場合もあります。
それぞれの年代の特徴を見てみましょう
乳幼児
あやしても笑わない
声をかけても目が合わない
声をかけても振り向かない
飛び回る、走り回るなどじっとしていられない
指さしをしない
一人で遊ぶことを好む
触られるの極端に嫌がる
偏食が多く食べられるものが少ない
同じ行動を延々と繰り返す
言葉の遅れがある
方法や手順、物の並べ方などに強いこだわりがある
集団行動が苦手
思い通りにいかないと癇癪をおこす
小学校
忘れ物が多い(宿題や提出物)
不適切な行動(チョッカイ)をとる
授業中の態度が悪い(ノートを取らない)(独り言)
授業中に席を離れる
やる気がないように見える
極端に不器用
読み書きが計算が苦手
こんな所からも分かる?
視覚的記憶力(以前に行った場所を覚えている)
曜日的記憶力(何月何日にどこに行ったのかを覚えている)
他には、恐竜やトーマスなど興味があるものには名前が全部言えるなどの
凄い記憶力があったり
景色を一瞬見ただけで細部にわたり同じ絵を描くことができる
発達障害の原因
発達障害を引き起こす原因にはいろいろなものがありますが、先天的な原因だけではなく、後天的に発達障害を引き起こすケースもあります。先天的な原因で考えられるものは、妊婦さんの周産期において何かの異常が起こったことで胎児にも影響が出た場合や、遺伝子の異常、染色体の異常などが挙げられます。
親の愛情不足や育て方が悪い訳ではありません
また、発達障害の度合いは大きな個人差があります。そのため、発達障害を持っていても軽度であるために本人及び家族や周囲が気づかないというケースも少なくありません。しかしこうした軽度の発達障害を持っていた人が、大人になってからストレスなどが原因で障害の度合いがひどくなってしまうということもあります。
発達障害と重なりやすい障害
知的障害(精神延滞) 知的発達の遅れ
言語発達延滞 言語の遅れ
感覚過敏 光、音、匂い、触り心地などの刺激に敏感
感覚鈍麻 光、音、匂い、触り心地などの刺激に鈍感
発達性強調運動障害 不器用で運動面の発達が遅い
上記の他にチック、トゥレット症候群、てんかん、吃音などもあります
グレーゾーン
診断基準を満たしてない場合や受信していない場合
発達障害と診断がついた子と、いわゆる健常児の間のどちらにも重なる子もいて、障害があるとは言えないけれど、「苦手」や「困った」を抱えた
発達障害かなと思ったら
子どもの様子が気になる? 親の気付き 第3者の気付き 育てにくい 先生の指摘 他の子との違い 検診での指摘 |
専門機関に相談
〇 市町村保健センター
保健センターは都道府県が設置する保健所とは異なり、市町村が設置し、母子保健・
老人保健 を担っています。
1歳半・3歳児健診などで足を運んだことがある人も多いと思います
市町村保健センターでも発達やことばなどに関する悩みを聞いてくれる発達相談を
行っています。
〇 市町村の障害福祉課
手帳や福祉サービスを受けるためのサービス受給者証の手続きを行っています。
〇 児童相談所
0歳~17歳の児童を対象として、保健相談・発達障害などの心身障害相談を行っています。
必要に応じて、発達検査などを行う場合もあり、医師や児童福祉士、保健師、児童心理士
言語聴覚士などの支援や療育などのアドバイスがもらえます。
〇 発達障害支援センター
保健・教育・労働などの関係機関と協力しながら、発達障害者の総合的な支援を行う施設
です。
発達障害者支援センターの行う支援には、主に相談支援・発達支援・就労支援
普及啓発支援・研修支援などがあり、専門的に支援してくれます。
〇 児童発達支援事業
障害のある未就学の子どもが身近な地域で発達支援を受けられる施設です。
児童発達支援センターは地域の中核となる障害児の専門施設として、障害の種別に関わらず
適切な支援を受けられるよう質の確保を、児童発達支援事業所は通所しやすいよう、
できる限り身近な地域に多く設置し、量の拡大を図る意味で設けられています。
〇 子育て支援センター
子育てをしている家庭の支援活動を行う施設であり、育児に関する不安の相談に応じて
くれます。
子育てサークルの支援もおこなっていて、発達障害児のサークルなどが活動を行っている
場合もあります。
医療機関を受診
〇 児童精神科
〇 小児神経専門医のいる小児科
〇 小児発達神経科
他にもこれとは別に検査をしてくれる医療機関もございますので
専門機関に相談された時に教えてくれます
発達障害と診断されたら
療育
障害のある子どもの発達を促して、社会的な自立を目指す治療と教育を指します。
子どもによってやり方は色々ありますが、周りの環境調整や、自立やコミュニケーションなど
その子どもの発達具合や課題に合わせ、必要な支援を行います。
児童発達支援・放課後等デイサービス
未就学児向けの「児童発達支援」や小学生以降の「放課後等デイサービス」などの障害児福祉サービスを申請して通所受給者証を取得すると、自治体から給付を受けられ
自己負担額1割で療育的支援を受けられます。
事業所ごとに療育や支援内容なども異なりますので、
実際に見に行って、話を聞いて、お子さまの特性や必要な支援、生活スタイルに合わせて選択すると良いと思います。
自治体によっては、未診断の子ども、いわゆるグレーゾーンの子ども利用できる場合があります。受給者証の取得や障害児通所支援については、自治体の福祉窓口・子育て支援窓口に聞いてください。
ペアートレーニング
親御様、向けの支援プログラムです。
ほめ方やお子さまに合った、接し方や特性に合わせたやり方を学ぶことが目的です。
親が出来る事
一人で悩まず必ず専門機関に相談してください。
大変なことが多いと思いますが、決してあきらめずに子供と接してください
昨日の、先月の、去年の子どもと比べてみましょう
昨日できなかったものが今日できたり、先月できなかったものが出来たりと
成長は人それぞれです。他の子と比べるのはやめましょう
現在はさまざまな形で支援があります。よりよいサービスを活用していきましょう。
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